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備えあれば、特典もあり!?事業継続力強化計画とは?
今回は、ものづくり補助金の加点項目として知られる「事業継続力強化計画」についてご紹介します。事業継続力強化計画は、通称「ジギョケイ」と呼ばれているようです。
今回お伝えしたいポイント1. 事業継続力強化計画はどのような目的があるのか?
2.具体的にどのような内容を策定するのか?
3.承認して得られるメリットは何か?
中小企業者様にとって、補助金の加点以外にも様々なメリットがありますので、ぜひご覧頂ければ幸いです。
何のために策定するの?
事業継続力強化計画(ジギョケイ)は、一言でいうと 「防災・減災のための事前対策に関する計画」 です。
近年、地震や台風等の自然災害が頻発化しており、また現在は新型コロナウイルスの感染拡大など中小企業・小規模事業者様の経営のみならず、サプライチェーン全体にも大きな影響を及ぼしています。
そのため、明日起きるかもしれない自然災害や感染症に備えるため、事前対策をしておくことの重要性を鑑みて、国が認定する計画を策定しましょう!という趣旨・目的になっています。
以下、よくある質問をいくつかご紹介します。(クリックすると開きます)
~MEMO~
令和4年3月時点で、事業継続力強化計画に認定されている事業者は、全国累計40,421社となっています。
中小企業・小規模事業者においては、自社内でイチからBCP(事業継続計画)を作成することが難しい中、国が認める事業継続力強化計画を策定する意義は大きいと感じます。
何を策定する必要があるの?
計画策定の手順としては、以下の図の通り、5つのステップを通じて策定します。
(参照:事業継続力強化計画の手引き)
以上のSTEP1~STEP5の検討内容を元に、事業継続力強化計画を策定していきます。
その他、計画書には事業の概要や税制優遇を受ける設備等の詳細を記入していきます。計画書の具体的な記入例は以下の手引きをご参照ください。
認定されることによるメリットは?
事業継続力強化計画を策定して、国に申請して認定を受けると、金融支援や税制措置、補助金の優遇措置が受けられるといったメリットがあります。
具体的には以下4点の特典があります。
・日本政策金融公庫による低利融資(設備投資資金)を受けられる。
・信用保証枠の追加が受けられる。
・防災、減災設備への税制優遇が受けられる。
・ものづくり補助金の優遇措置が受けられる。
以下、金融支援の概要です。(参照:事業継続力強化計画の手引きより)
以下、税制措置の概要です。(参照:事業継続力強化計画の手引きより)
特別償却とは?
「特別償却」とは、通常の減価償却費とは別に経費の追加計上ができます。そのため、課税利益から特別償却費を差し引くことで、設備投資初年度の法人税が減税できます。ただし、これはあくまで設備投資初年度分の納税を先延ばしにする制度であることは注意が必要です。
例えば、仮に1,000万円の設備投資をしたとすると、1,000万円×特別償却20%=200万円を経費計上できます。現在、中小企業は所得が800万円以下であれば実行税率が19%ですので、200万円×19%の38万円の節税が可能ということになります。
しかし、初年度に取得価額の20%を経費に計上しているため、翌年度以降の減価償却費は少なくなります。そのため、耐用年数をトータルでみると、納付する法人税は特別償却を利用する前と同額になります。
さいごに
今回は事業継続力強化計画についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
昨今は、新型コロナウイルス感染症の影響によって、緊急時の事前対策を実施されている中小企業様も多いのではないでしょうか。そのような対策を更にブラッシュアップする意味でも国が認める事前対策計画を作成しても良いかもしれません。
また、認定されると金融支援や税制優遇、補助金の優遇制度というメリットもありますので、設備投資等をご検討されている事業者様はぜひご活用下さい。
なお、HKSではものづくり補助金の申請時に、事業継続力強化計画の作成をお勧めしております。多くの支援実績がございますので、宜しければご相談下さい!
今回は以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。