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【IT導入補助金】最初の一歩!ITツール検討の前にまずやることを解説します
はじめに
IT化・デジタル化を進める際の公的な支援策の一つに「IT導入補助金」があります。
補助対象はソフトウェアやアプリ、クラウドサービス等のITツール及び導入にあたってのサポート費用等も含まれます。上限は450万円で、高機能なツールの導入にも活用できる補助金です。
IT化・デジタル化は多くの事業者様にとって重要であるため、様々な形で活用できる可能性がありますが、誤った使い方をしようとすると、採択がされなかったり、思ったような効果が得られない可能性があります。
今回の記事では、本補助金の効果的な活用のため、最初にすることについて解説します。
2.ITツールの探し方
3.イメージするには活用事例のチェック
IT導入補助金とは
IT導入補助金(正式名称:サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金)とは、中小企業生産性革命推進事業に係る補助金の1つであり、中小企業者等が生産性の向上を目的に、ITツールを導入する際に要する経費の一部を補助するものになります。
出所:IT導入補助金2023 ウェブサイト
2017年からスタートした事業で、今年で6年目を迎えます。
IT導入補助金2023は2023年3月28日から交付申請が開始されていて、枠によって異なりますが、2023年11月現在では2024年1月29日 (月) 17:00の締切分までが予定されています。
また、中小企業生産性革命推進事業は令和5年度の補正予算にも組み込まれており、2024年も継続されることが見込まれています。
IT導入補助金2023は前期と後期で事務局が分かれており、窓口のウェブサイトも異なりますのでご注意ください。これから交付申請を行う方は後期事務局のこちらのウェブサイトをご参照ください。
また、HKSでは、こちらの記事でIT導入補助金について詳しく解説しています。
制度の概要やスケジュール、自社が申請の対象になるかなど、基本的なポイントをご理解頂くことができます。
まずは課題の明確化
IT導入補助金は、ITツールの導入に対して受けられるものなので、まずどんなITツールを使いたいか、という視点で検討したくなるかもしれません。
しかし、補助金は自社の困りごとを改めて見える化する機会にもなります。
現在の業務を見直して頂いて、何が課題かを把握し、解決の方法としてITツールを活用されると、有効に活用して生産性を上げることができます。
IT導入補助金の審査においては、自社の経営課題を正しく把握し、ITツール等の導入効果がその経営課題に合っているかが重要です。そのためにも、まずは業務の見直し・課題の明確化から始めることをおすすめいたします。
課題を把握するのに活用できるのが、「みらデジ」です。
みらデジは中小企業庁が運営する取り組みで、デジタル化を通じた経営課題の設定とその解決を目指す中小企業を支援するポータルサイトです。
デジタル化診断ツール「みらデジ経営チェック」を受けて、経営に関する簡単な設問に回答することで、経営課題やデジタル化に対する取り組み状況などを把握することができます。2023年11月現在で9万者を超える活用実績があります。
「みらデジ経営チェック」を受けることは、IT導入補助金2023の交付申請の要件になっています。そのため、交付申請前に必ず受けることが必要です。事前にGビズIDプライムと連携した上で、余裕をもって診断を受けることをおすすめいたします。
出所:みらデジ公式ホームページ
みらデジのポータルサイトはこちら
なお、本ブログではこちらの記事で、みらデジ経営チェックについて扱っています。よろしければこちらもご覧ください。
経営課題とITツールの例
では、経営課題やそれに対応するITツールにはどんなものがあるでしょうか。
経営課題は業界、規模、各事業者様の置かれている環境に応じて千差万別です。ここでは、典型的な経営課題と候補となるITツールの活用例について記載いたします。
経営課題 | 候補となるITツールの種類 |
販路開拓を行いたい | ECサイト等 |
営業活動を効率的に行いたい | SFAやCRMツール等 |
問合せ対応を効率化したい | チャットボット、MAツール等 |
インボイス対応に困っている | 会計・決済システム等 |
設計業務を効率化したい | CADや画像編集ソフト等 |
繰り返し業務を効率化したい | RPA(ロボット)ツール等 |
他にも様々な経営課題をお持ちの事業者様もいらっしゃると思います。
自社の経営課題は何なのか、経営課題を解決できるITツールは何なのか、わからなかったり迷った場合は、専門家に相談するのも一つの方法です。
ITツールの探し方
課題が見えてきたら、ITツールを選んでいきましょう。補助金の対象となるITツールは、そのIT導入支援事業者が、事前に事務局の審査を受けて登録されている必要があります。現在、登録されているITツールは約9万件あります。
お付き合いがあるベンダーが支援事業者であれば、相談してサポートしてもらうこともできるでしょう。
支援事業者から検索したい場合、IT導入補助金2023後期事務局サイトでは、以下のリンクからITツールを検索することができます。
明確に候補となっている支援業者の名前やツール名が分かっていれば、「お名前検索」でキーワード検索することができます。
「条件検索」で詳しく調べることも可能です。エリアや業種で、自社に該当するサービスを展開している事業者を調べることができます。ITツールの導入予算を入力することもできるので、規模に合ったツールの選択が可能です。
また、今回改善したいプロセスや導入したい機能にチェックを付けることで、該当するITツールを検索することができます。
また、自社の課題やニーズに合ったITツールについての相談を前出の「みらデジ」で行うことができます。
専門家による無料相談サービス「みらデジ リモート相談」では、中小企業診断士やITコーディネータなどの専門家が、みらデジ経営チェックの結果に基づいて、課題への対応策、支援施策の紹介等、デジタル化やDXに関する様々な相談に対応してもらうことができます。
みらデジ リモート相談のご利用については、公式サイトを参照してみてください。
【参考】
IT導入補助金2023前期事務局のサイト内には、「業種別 お悩み解決ITツール機能」というページがあります。業種ごとのお悩みに対応したITツールやその導入効果が複数挙げられていて、自社の悩みからイメージを広げるのに参考になりますのでご紹介いたします。(現時点での申請窓口サイトではないのでご注意ください)
活用事例
IT導入補助金の検討に当たり、まずは業務を見直し、課題を特定してITツールを選んでいくことが重要と述べてきました。
とはいえ、課題や自社に合ったITツールを明確にするのは容易ではありません。他社での活用事例を見て、参考にするのも有効です。
IT導入補助金2023 後期事務局ウェブサイトでは、業種別のITツール活用事例を紹介しています。同業種や、規模が近い活用事例を見て頂くと、イメージが沸いてくるかもしれません。
また、中小企業向け補助金・総合支援サイト「みらサポPlus」では、IT導入補助金の活用事例を複数掲載しており、参考になりますのでご紹介します。
さいごに
今回は、IT導入補助金の活用を考えたときの最初の一歩について解説いたしました。いかがでしたでしょうか。
うまく活用すれば、自社の課題を特定・その解決を行え、生産性向上に結び付けられる補助金です。
HKSではIT導入補助金も含め、様々な補助金申請のサポートをさせて頂いております。
よろしければ是非ともご相談ください!