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事業再構築補助金第4回公募の採択結果が発表されました。
事業再構築補助金の第4回公募の採択結果が3月4日に発表されました。応募状況と採択結果について、事業再構築補助金事務局から公表された資料をもとにご紹介します。
◆【事業再構築補助金第4回公募の結果について】もあわせてご覧ください。
https://gbiz-id.go.jp/top/manual/pdf/QuickManual_Prime.pdf
第4回公募の採択率は44.8%〜第3回より小幅に上昇〜
① 応募件数:19,673件(第3回20,307件)
② 採択件数:8,810件(第3回9,021件)
③ 採択率(②÷①):44.8%
応募件数は、これまでで最も少ない19,673件で第3回公募から634件減少しました。採択件数は8,810件で211件減少しましたが採択率は44,8%で第3回よりも小幅に上昇しています。第3回までは応募件数と申請件数(書類不備等がなく申請要件を満たした件数)が公表されていましたが、今回からは応募件数のみの公表となっています。
事務局公表のデータをもとに、応募枠別の採択率について前回第3回の結果と比較してみました。
第3回公募から新設された “大規模賃金引上枠”と“最低賃金枠”は第4回でも応募されており、応募枠に変化はありません。採択率を5つの枠別に見てみると、最低賃金枠が最も高く74.2%、次いで緊急事態宣言特別枠66.5%、大規模賃金引上枠50.0%となっています。通常枠は37.9%で前回の37.0%より0.9ポイント増加しています。全体の合計では、今回の採択率は第3回の44.4%から0.4ポイント上がり44.8%でした。全体の採択率は5割弱ですが、最も応募の多い通常枠の採択率は4割に満たないので、応募の半数近くが採択されると誤解しないよう注意が必要です。
製造業、宿泊業・飲食サービス業が平均以上の高い採択率〜トレンドの変化も確認される〜
業種別での応募構成比は製造業、宿泊業・飲食サービス業、卸売業・小売業の順で高く、この3業種で全体の5割以上を占めています。採択構成比でもこの3業種の割合が高くなっています。採択率は前回と同様に、製造業と宿泊業・飲食サービス業の採択率が平均の44.8%以上となっています。業種別の採択率を第3回目と比較すると、製造業の採択率が57.4%で2.7ポイント上昇、情報通信業の採択率が42.7%で4ポイント上昇しています。農業林業は前回採択がなかったため前回比では大きく上昇しています。また、第4回からのトレンドの変化も確認できました。宿泊業・飲食サービス業は依然として高い採択率となっていますが、採択構成比、採択率が微減の傾向となっています。そのため、応募構成比の高かった宿泊業・飲食サービス業の構成比低下の影響で他の業種(農業・林業、建設業、製造業)の採択構成比が上昇しています
都道府県別では採択件数は大都市圏集中も〜採択率では他エリアもチャンスあり〜
都道府県別に応募・採択状況を見てみると、単純な応募件数ベースでは、東京、大阪、愛知、兵庫の順となっています。中小企業数に占める応募者の比率は、全体の応募数が19,673件(全国の中小企業の0.55%が応募)に対し、東京、関西周辺、愛知、熊本、福岡、香川が平均以上の応募となっています。客観的な数字で示すと、事業再構築補助金の応募者数は全体の0,55%の事業者からの応募となり、まだまだチャレンジされる事業者が少ないことが伺えます。
採択件数ベースでは、東京都1400件(42.1%)、大阪府895件(43.8%)、兵庫県390件(44.1%)で大都市圏中心となっています。その一方で採択率では、高知県54.8%、秋田県54.2%、岩手県53.4%の順で高い採択率となっています。
応募金額は補助上限額が大きく影響〜高額化の流れは変わらず〜
応募金額と採択金額の分布状況を見ると、応募金額では1,500万円以下が42%、採択金額でも44%と全体の約4割強を占めています。
3,001万円~1億円万円以下では、応募金額の構成費が31%(前回31%)、採択金額の構成費が34%(前回31%)でそれぞれ高い水準を維持しています。第3回公募時からの採択金額高額化の流れは継続していることが読み取れます。
応募金額の分布を細かく金額別・件数別で分析すると、500万円以下が最も多く、3,500万円までは金額が大きくなるにつれて減少する傾向にあることが読み取れます。また、通常枠の補助上限額の4,000万円、6,000万円、8,000万円付近の応募が多くなっている傾向が分かります。
認定支援機関別では士業(中小企業診断士)が健闘
認定支援機関別に応募・採択状況をみると、前回までと同様に地銀と信用金庫の応募件数、採択件数が多くなっています。採択率は商工中金が最も高く、次いで公益財団法人、地銀となっています。士業の中では中小企業診断士が48.8%で最も高く全体の平均採択率44.8%を上回り健闘しています。
さいごに
今回は事業再構築補助金第4回公募結果についてご紹介しました。
事業再構築補助金は令和4年度も公募が予定されています。
売上高減少10%要件の緩和や新しい特別枠の新設(グリーン成長枠、回復・再生応援枠)で22年も注目の補助金になりそうです。
私たち補助金活用支援会/HKSは、中小企業の皆様が補助金を活用しビジネスを発展させていくことを全力でサポートしています。
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