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令和3年度補正予算からみた国の重点支援テーマ~成長戦略重点分野は「脱炭素」「デジタル化」~
はじめに
本稿では令和3年度補正予算からみた国の重点支援テーマをみていきたいと思います。
重点支援テーマの事業者にとって、はじめて知る支援制度がみつかるかもしれません。
それでは見ていきましょう!
令和3年度補正予算は昨年11月閣議決定され、経済産業省関係で5兆4,290億円の予算案が公表されました。その中で1,000億円以上の施策は下記の9つです。
- 事業復活支援金(2兆8,032億円)・・・中小企業・個人事業主支援
- 先端半導体生産基盤整備基金(6,170億円)・・・半導体産業基盤緊急強化
- 事業再構築補助金(6,123億円)・・・ポストコロナ事業再構築
- ワクチン・治療薬等の開発(2,774億円)・・・コロナ対策
- 生産性革命推進事業(2001億円)・・・ものづくり・持続化・IT・事業承継補助金
- 資金繰り支援(1,403億円)・・・金融機関による劣後ローン発行
- 経済安全重要技術育成プログラム(1,250憶円)・・・革新的な技術開発、技術情報流出防止
- ポスト5G情報通信システム(1,100億円)・・・先端半導体の製造技術開発
- EV電池開発(1,000億円)・・・科学技術立国の実現
成長テーマは【脱炭素】【デジタル化】
このうち中小企業庁による中小企業向け施策は①③⑤⑥になります。
成長に向けたテーマは【脱炭素】【デジタル化】です。
⑧⑨も同分野ですが各種補助金でも重点支援テーマになっています。
【脱炭素】
経済産業省が策定したグリーン成長戦略(令和3年6月)によると、2050年に向けて成長が期待される、14の重点分野を選定し、予算・税制優遇・規制改革・企業資金誘導など、政策ツールを総動員して2050年カーボンニュートラル実現達成に向けて企業の前向きな挑戦を全力で後押しするとあります。
補助金関係は、事業再構築補助金【グリーン成長枠】、ものづくり補助金【グリーン枠】を新設しました。
事業再構築補助金【グリーン成長枠】は第6回公募(6月頃の締切分)からスタートします。
ものづくり補助金【グリーン枠】は第10回公募(5月頃の締切分)からスタートします。
補助金では、事業再構築補助金【グリーン成長枠】、ものづくり補助金【グリーン枠】を新設します。
事業再構築補助金のグリーン成長枠は、第6回公募(6月頃の締切分)からスタートします。ものづくり補助金のグリーン枠は、第10回公募(5月頃の締切分)からスタートします。
【デジタル化】
経済産業省が策定した半導体・デジタル産業戦略(令和3年6月)によると、全ての産業がデジタル化は不可避で、半導体供給>デジタルインフラ整備>デジタル産業振興という戦略イメージが示されています。
補助金では、ものづくり補助金【デジタル枠】・持続化補助金【インボイス枠】を新設します。
続いて予算内容をみていきましょう。
令和3年度補正予算内容
1.事業復活支援金(2兆8,032億円)・・・中小企業・個人事業主支援
まずコロナ禍の影響を受けている事業者支援施策を「事業復活支援金」で最優先に支援しています。これは対象事業者数も多いため一桁多くなっています。
2.先端半導体生産基盤整備基金(6,170億円)・・・半導体産業基盤緊急強化
続いて半導体不足の緊急インフラ対策、台湾のTSMC熊本工場進出を支援して補助金出すため金額が大きくなっています。
3.事業再構築補助金(6,123億円)・・・ポストコロナ事業再構築
「事業再構築補助金」は引き続き今年度の5回に対して3回の実施予定です!
中小企業向け支援の目玉施策として、大きい金額の補助が受けられる制度となります。
【グリーン成長枠】を設けて、ポストコロナの未来社会を切り開く重点支援分野を特に支援します!
4.ワクチン・治療薬等の開発(2,774億円)・・・コロナ対策
続いて国産コロナワクチン開発支援です。
5.生産性革命推進事業(2001億円)・・・ものづくり・持続化・IT・事業承継補助金
ものづくり補助金【デジタル枠】・持続化補助金【インボイス枠】を新設します!
6.資金繰り支援(1,403億円)・・・金融機関による劣後ローン発行
7.経済安全保障重要技術育成プログラム・・・革新的な技術開発、技術情報流出防止
8.ポスト5G情報通信システム(1,100億円)・・・先端半導体の製造技術開発
9.EV電池開発(1,000億円)・・・科学技術立国の実現
成長戦略重点分野
最後に成長戦略重点分野をみていきましょう。
【脱炭素】
⇒前回ブログをごらんください。⇒脱炭素の潮流に乗って経営革新!2022年注目のグリーン投資関連補助金
成長戦略重点14分野事業も支援していく姿勢を示しており、関連事業者は事業再構築補助金活用を検討してみてはいかがでしょうか。
【デジタル化】
経済産業省から2021年6月に半導体・デジタル産業戦略が公表されています。
半導体供給>デジタルインフラ整備>デジタル産業振興 という順にみていきたいと思います。
半導体戦略は、①民間企業・産総研と連携した技術開発、②本格的な量産工場立地という具体策が示されています。
TSMC熊本誘致は②の一環となります。
続いてデジタルインフラ整備は、データセンターの大都市圏集中している現状から全国各地への配置により、最適配置の実現を掲げています。
デジタル産業振興は、課題として「わが国のクラウド化を支える企業は少なく、今後拡大する産業・政府・インフラ領域のクラウド化を支える事業者の確保」を挙げています。
国内で事業展開するクラウドサービス事業者を国は支援していく方針です!
また、令和5年10月1日から、消費税の適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度が始まります。
インボイス制度のポイント
・令和5年10月から、インボイスを保存しないと、原則、仕入税額控除ができなくなる
・インボイスは、売り手が買い手に対し、正確な適用税率や消費税額を伝えるための手段
・インボイスを交付できるのは、税務署長の登録を受けた「適格請求書発行事業者」のみ
・課税事業者でなければ「適格請求書発行事業者」の登録を受けることができない。
インボイス制度に対応した補助金として、持続化補助金【インボイス枠】を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
予算からみた重点支援分野はいかがでしたでしょうか。
2050年に国の目指す社会がイメージできたと思います。
すべての事業者にとって【脱炭素】【デジタル化】は取組み可能なテーマと思います。
補助金活用の際はHKSまでご相談ください。こちらまでどうぞ
最後までお読みいただいてありがとうございました。