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【決定版】事業再構築補助金“交付申請”の方法と注意点!

補助事業が採択されて、いよいよ事業開始しようとしている事業者様お待ちください!交付決定後の事業開始でないとせっかくの採択が無駄になってしまいます。今回は補助事業採択から事業開始までに行う必要がある「交付申請」についてその方法と注意点を解説してきます。

交付申請を知ろう!

①交付申請とは?

補助事業の採択は会社でいう内定の状態であり、入社手続きに当たるのが交付申請です。したがって、交付申請を行わなければ補助金の交付を受けることはできません。大まかな流れは図の通りで採択決定後の一番はじめの手続きであり、この手続きが完了してようやく補助事業を開始することができます。

◆採択決定から入金までのフロー

※補助事業期間中に状況報告が必要なケースもあります。

②交付申請では何が審査されるの?

応募申請時よりも詳細に経費等の内容チェックが行われ、補助対象経費として適切かどうかを補助金事務局が精査します。補助対象事業を実施するために必要な経費で、事務局が必要かつ適切と認めたもののみが補助対象経費となるので、応募申請時に申請した補助金額よりも減額されるケースもあります。

③交付申請はいつまでに行う必要があるの?

交付申請の期限はありませんが、補助事業実施期間は以下の通り決まっています。交付申請が受理(交付決定)されない限りは、発注等ができませんので、早めに交付申請するのが鉄則です。なお、交付申請を提出してから受理(交付決定)されるまでは、通常で約30日程度かかります。

~補助事業期間~

通常枠・緊急事態宣言特別枠 交付決定日~12か月以内(ただし、採択発表日から14か月後の日まで)
卒業枠・グローバルV字回復枠 交付決定日~14か月以内(ただし、採択発表日から16か月後の日まで)

④交付申請はどうやって行うの?

事業再構築補助金の交付申請は、応募申請の際と同様に電子申請システム(jGrants)のみで行われます。具体的な方法は後程紹介します。

※電子申請システム(jGrants)⇒https://jigyou-saikouchiku-shinsei.jp/

実際に交付申請をしてみよう!

【ステップ0】交付申請の手引きをダウンロードしよう!

事業再構築補助金事務局が発行している交付申請の方法や必要書類を説明している書類があります。ボリュームが多いですが、交付申請に必要なことが網羅されているので、是非一読することを推奨します。

    「補助事業の手引き」       「事業者マニュアル交付申請」    「交付申請にあたってご注意いただくこと」

※これらは随時改訂されますので、最新のものをダウンロードしておきましょう。ダウンロードはこちらから→https://jigyou-saikouchiku.go.jp/documents.php

【ステップ1】「交付申請書別紙1」をダウンロードしよう!

「交付申請書別紙1」は別紙とありますが、実質的には交付申請の申請書にあたる書類です。交付申請の事業再構築補助金の電子申請システムからダウンロードが可能です。ダウンロードの方法は以下の通りです。

※電子申請システム以外からダウンロードしたファイルは再提出となりますのでご留意ください。
※ファイル名はユニークな申請受付番号になっていますので、変更せずに保存ください。

◆交付申請書別紙1のダウンロード手順

◆交付申請書別紙1の書式

交付申請書別紙1は、応募申請時に電子入力した情報(会社概要、事業名、補助対象経費内訳など)がファイル内の各シートに記載されているエクセルシートになっています。

交付申請書別紙1の「1.申請者の概要」シート

【ステップ2】「参考様式」をダウンロードしよう!

事業再構築補助金のHP、採択事業者向け資料のタブにある様式集よりダウンロード可能です。

◆参考様式ダウンロード手順

 

【ステップ3】必要な書類を準備しよう!

補助事業の手引きに必要な書類が掲載されています。どの経費を申請するかによって集める書類が異なってきます。補助事業の手引きを参考に必要書類の一覧を作成しましたので活用してみてください。なお、詳細は必ず補助事業の手引きをご確認ください。

書類一覧
1 交付申請書別紙1
2 履歴全部証明書(交付申請日より過去3か月以内に発行)
3 直近の決算書
4 見積依頼書(参考様式6)
5 見積書
6 〈単価50万円以上を発注する場合〉2者以上の相見積書
7 〈中古品を購入する場合〉3者以上の相見積書
8 〈建物費を申請する場合〉設計書or見取り図
9 〈建物費を申請する場合〉補助事業経費により取得する建物に係る宣誓・同意書(第3回以降の採択事業者は交付申請書別紙1内に含まれています)
10 〈機械装置・システム構築費を申請する場合〉価格の妥当性を証明するパンフレットなど
11 〈機械装置を海外購入する場合〉換算に用いたレート表
12 〈技術導入費、専門家経費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費を申請する場合〉交付申請書別紙2
13 〈海外旅費を計上している場合〉海外渡航計画書(参考様式12)
14 〈事前着手を申請している場合〉事前着手承認が確認できるメールデータor通知文書

※個人事業主の場合、2は直近の確定申告書、3は青色申告書/白色申告書の提出が必要になります。

【ステップ4】申請書類のファイル名を整える!

審査がスムーズにされるように、申請するファイル名は分かりやすいものにしておく必要があります。「補助金申請システム事業者マニュアル交付申請」を参考に以下のように整理しましょう。

◆ファイル名整理ルール一覧

 

【ステップ5】いよいよ交付申請!

申請は電子申請システムで行います。詳しい手順は「補助金申請システム事業者マニュアル交付申請」P.16~19に記載されていますので参照しながら行ってみてください。
申請後、マイページに戻り、申請履歴から申請した「事業」を選択して「作成済みの申請」を表示し、申請状態が「申請済み」になっていれば完了です。

◆申請済みの画面イメージ

申請結果は事業申請時に「担当者メールアドレス」欄に記載されたメールアドレスに通知メールが届きます。差戻し(修正事項)がある場合はメールまたは電話で事務局より連絡がありますので、適宜指摘事項を対応してください。

◆差戻し連絡メールイメージ

事務局より差戻があるケース事例

添付書類の不備で申請差戻しになり、交付決定が遅れるケースが多々あります。よくある不備事例として事業再構築補助金事務局がまとめた資料を参考に簡単にまとめましたので、申請前に当てはまっていないかいま一度チェックしてみてください。

参考:事務局より差戻しがあるケース事例

1.必要書類がそろっていない場合
例)・単価50万円以上(税抜き)を計上し申請されているが、相見積書の提出がない。

2.見積書と相見積書が、同条件での取得ではない場合
例)・見積書には〇〇改修とあるが、相見積書には△△改修とある
※原則項目や品目が同じ見積書の提出が求められます。

3.見積書が申請要件を満たしていない場合
例)・見積書の有効期限が交付申請日前に切れている
・見積書の宛名が補助事業者宛で作成されていない
・見積書が外国語のままで和訳されていない

4.交付申請書別紙1が交付申請情報と一致していない場合
例)・提出される見積書と経費明細表が一致していない。(特に積算基礎の項目)
・経費明細表の積算基礎に「名称、単価、数量」が記載されていない。
・経費明細表の数字を修正したが、「4.事業概要(5)本事業で取得する主な資産」が修正されていない。
・「4.事業概要(5)本事業」で取得する主な資産が税抜き価格になっていない。

よくあるQ&A集

Question Answer
辞退したい場合はどうすればよいか 採択辞退届<参考様式1>を提出してください。
発注はいつからしても良いのか? 交付決定の後ではないと経費として認められません。ただし、事前着手の承認を得ていればその限りではありません。
事前着手の承認が済んでいるが見積書の提出は必要か? 通常と同様に、見積依頼書、見積書、相見積書の提出が必要です。
交付申請から交付決定までの期間はどのくらいかかるのか? 約30日程度かかります。
相見積が取れない場合はどうすればよいか? 業者選定理由書<参考様式7>を提出してください。ただし、中古品の場合は必ず相見積書が必要です。
クラウドサービス利用費等で見積書の取得が難しい場合はどうすればよいか? サービス提供事業者の価格表をダウンロードしたものでも代替可能ですが、金額の根拠が示されているものを提出してください。ただし、サービスの詳細、単価、数量等が明確に記載されていること、合計金額が税抜・税込で記載されていることが必要です。
交付申請額を公募申請時から変更してもよいか? 経費区分ごとの金額修正は可能ですが、合計額が採択決定時の金額を超えることはNGです。(減額はOK)
50万円以上の費用すべてに相見積書が必要なのか? 原則①建物費、②機械装置・システム構築費です。広告宣伝・販売促進費は50万円以上であっても相見積は不要です。
専門家経費は、公募要領に記載の単価に準じる場合でも見積書は必要か? 見積書は必要です。ただし、公募要領に記載の単価に準じる場合、相見積書は不要です。
交付申請時に、事業計画書のなかで記載していなかった商品も含めて申請できますか? 事業計画書に記載がな いものは、補助対象外となります。また、見積書の中に、補助対象外のものが含まれている場合は、どの商品が補助対象外であるか明記の上申請してください。

※上記Q&Aは事業再構築補助金事務局発行の補助事業の手引きやHKSで問い合わせした内容を基に作成しておりますが、実施事業内容や状況に応じてAnswerが異なる可能性がありますことご了承ください。判断に迷った際には補助金事務局(0570-012-088)にお問合せいただくのが確実です。

最後に

補助事業を早期に始めるためにも、交付申請は早く済ませたいものです。しかし、事務局も精査するため細かな指摘事項も多く、申請しても交付決定までに複数回の修正を求められるケースもあります。分からないことは補助金事務局に問い合わせながら申請されることをおススメします。私たちHKSでは応募申請から交付申請までのサポートを一貫して行っております。ぜひお困りの事業者様はお問合せをお待ちしております。

※HKSへお問合せ→お問い合わせフォーム

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